インタビュー
築地で人気の長生庵さんにインタビューしてみた!蕎麦屋の旦那の海苔の食べ方
いつもお昼も夜も賑わっている、築地では知らない人がいない「築地長生庵」さん二代目店主の松本聡一郎さんとは四代目信吾とも築地はしご酒の立ち上げに関わったりと、とても仲良く楽しくいつもお仕事をさせていただいております。
今日はそんな松本さんに、長生庵のこと、築地のこと、またまた蕎麦屋の旦那が考える美味しいお海苔の使い方について少し聞いてみました。
- お店の創業のきっかけを教えてください
- 伊藤海苔店とはいつからのお付き合いですか?
- 伊藤海苔店のお海苔はどんなメニューに使っていただいてますか?
- 伊藤海苔店と今後やってみたいことなどありましたらお願いします。
- 最後にお店のPRをどうぞ!
インタビュー内容
長生庵二代目店主 松本聡一郎さん 築地のイベントに関わったり、築地はしご酒の発案者のひとり
お店の創業のきっかけを教えてください
—-松本さん、本日はよろしくお願いします!
松本
よろしくお願いします!
—-地元の方に愛され続けている築地長生庵さんの創業のきっかけを教えていただきたいんですけれども
松本
先代の父、好生(よしお)が、コカコーラに勤めていたんですけど、結婚して子供もできて食いっぱぐれない商売ってなんだ?ってずっと考えてたみたいで、それが昭和40年くらいのこと。
で、昭和46年に築地で創業だから2021年の11月15日で50周年なのね。
—-おー、おめでとうございます!
松本
当時はめちゃめちゃバブルで、飲食店でも原価率が低いお蕎麦屋さんのような商売がよかったみたいなんだよね。あとは思い入れがあった築地で商売をしたかったみたい。まあ実はこの件はマコ(松本さんが引き継いだ築地にある喫茶店)のお母さんから聞いたんだけどね笑
うちのお蕎麦ってずーっと同じ蕎麦粉使ってるけど、その頃は今のようなクオリティ重視ではなかったと思う。どっちかっていうと昔ながらの蕎麦屋さんの味で、築地で働いている人にお腹いっぱい食べさせてあげれるようなお店で、あとは市場で魚はもちろん買ってたからとにかく魚のクオリティは良かったよね。
お蕎麦ももちろん美味しいが、揚げたての天ぷらや創作料理などお酒にあうメニューも揃っている
—-いわゆる市場の労働者のための「市場めし」を出すお蕎麦屋さんだったってことですね?
松本
そうそう、場内の仲卸さんとかが食べにきていたよね。それを6丁目のお店(今の築地クリニックがあるところ)で開業したのが、最初だね。昔もあの前はバス停だったから、バス停目の前の1Fっていう最高のロケーションでお店をやってたんだ。あとは築地の人たちが出前をとってくれたり、お店で呑んでくれたりとにかく忙しかったみたい。今の四丁目のお店は25年前くらいからかな、立退きで。
日本酒には強いこだわりを見せる松本さん、夜営業を本格化させたのも松本さんの発案
—-で、夜の部を松本さんが始められたのがそのあとくらいからって感じですよね?
松本
そう。で、その頃くらいから本格的に私が手伝うようになって食材にも本当にこだわるようになって、信吾さんと知り合ってから海苔のことも知りたくなってそれから色々とお願いしてるような感じ。海苔が美味しいんだと思うようになったのもこのときくらいからですね。
伊藤海苔店とはいつからのお付き合いですか?
松本
勝手にだけど信吾さんは築地の同期だと思っていて、多分12・3年前くらいかな築地の街のことも一緒にやるようになって、で最終的には築地はしご酒を一緒に始めたよねって流れですよね?
信吾
そうですね。私も築地に本格的に関わるようになったのがちょうどそれくらいからなんで。市場があったときの様子がなんかもう、少し忘れられつつあるのが悲しいけど、あのピリッとした空気感というかディープな雰囲気が僕は好きだったんですよね。フラフラ歩いてたら怒られるみたいな感じ。
—-そんな市場で育ってきた松本さんだからこそ、食材へのこだわりや目利きに目利きに割く時間はどの料理人よりも多いと思うんですけど。毎回行くたびにメニューが変わってるのが、すごいなと思うんですけど。あれって毎日変えてるんですか?
夜はコースメニューでリーズナブルな価格で築地の夜を楽しめる。〆はもちろんお蕎麦で
松本
それはね、市場から魚の仕入れがあるからなんだよね。魚屋さんって、いわゆる「おっつけ」って言って、モノはいいけどその日に売れなかった魚とかを持ってくるのね。モノはいいからお客さんに出したいじゃん。だから買っちゃうんだよね。そうするとメニューが増える。そんな感じ。
でもそこで魚屋さんから得られる情報って、普通じゃ手に入らないと思うから、そんな昔からの付き合いをウチは大切にしてる。
信吾
それが漁師じゃなくて、いろいろな魚をよく知ってる仲卸っていうのがいいですよね。
伊藤海苔店のお海苔はどんなメニューに使っていただいてますか?
—-ちなみにうちの海苔はどのようにメニューに使っていただいてますか?
伊藤と松本さんでコラボレーションした「花巻きそば」ばらぼし海苔を使っていただいている
ちょっとしたおつまみにアクセントでばらぼし海苔
【商品ページ】 そのまま食べられる焼ばらぼし 有明海産 8g
松本
花巻が代表的だよね。あれは美味しい。あとは刻み海苔と、力もちそばに巻く海苔かな。最近、よく使わせてもらってるのはすしはねのりですね。あれね、お客さんがうまいうまいって言うのよ。だからよく伊藤海苔さんで売ってるよーなんて紹介してるんだよね。
【商品ページ】 味良し 焼きざみのり 有明海産 30g
【商品ページ】 すしはねのり 有明海産 全形50枚入 徳用
信吾
新海苔の花巻そばはもう定番で何年も出していただいてますよね。ありがたいです。美味しいですよね、私普段温かいそばは一切食べないんですけど、花巻は美味しい。
そう、長生庵さん経由の常連のお客様結構いらしていただいてます。あとお年賀で使っていただいているお海苔ですね。あれも美味しいって。長生庵さん仕様でお作りしてますよ。
季節メニューの新海苔と白子のあたたかいお蕎麦。極上の新海苔を惜しげなく使用
伊藤海苔店と今後やってみたいことなどありましたらお願いします。
松本
言うても、昔とは少し海苔の使い方も変わっただろうから、みんなに美味しい海苔を知ってほしいんだよね。あとね、海苔もそうだけど旬のいいものを知ってるって粋な感覚、あの感覚を子供たちにも伝えたい。多分、信吾さんも同じ感覚を持っていると思うけど。良いもの食べさせて、ちゃんと教えてやればみんないい子に育つと思うよ。だからそういう食育の活動をしてたりする人たち、築地にもいるけど本当に尊敬する。
そういった意味でも長生庵でもこの間から「こども食堂」始めたんだよね。
信吾
すごい良い企画ですよね。一度立ち上げの時にお手伝いさせていただいて、地域の子どもたちが嬉しそうにお蕎麦たべてるのを見て、単純に嬉しかった。こういう活動は、築地はしご酒を通して築地の飲食店さんにも拡げていきたいことのひとつですよね。
松本
そうだね、はしご酒を通して色んな輪が広がったっていうか、築地全体で何ができるかみたいなことを考えるようになった。だから仲間の飲食店さんを集めて日本酒の勉強会やったり、近くの乾物屋さんの伊勢正さんと一緒に企画してみたり、まずは長生庵としてなにができるか日々考えて動いてるよ。
信吾
実は日本酒ってあまり私は得意では無いんですけど、長生庵さんでは本当にこだわってラインナップ揃えてらっしゃって、すごいな。と思うんですが、日本酒と海苔についてまとめていったりしたら面白いとおもうんですよね。その際は是非ご協力お願いしますね!
最後にお店のPRをどうぞ!
—-では最後に長生庵さんのPRコメント、お願いします!
松本
いや、ほんと、お客さんには感謝しかないんだけど、今年50周年を迎えるにあたって改めて考えると、常連さん、市場の仲卸さん、築地の皆さんに支えられてるんだなぁって思います。
本当にいつもありがとうございます。だから当たり前のように旬のもの、良いものを提供したい。って感じで家族で頑張っていきます。
築地長生庵さんでは、築地場外で働く人はもちろん、周りのビジネスマンや住民の方々、場外でお買い物したあとのお蕎麦を楽しみにされている方、飲食店を経営していて仕入れがてらにお昼ごはんにいらっしゃる職人さん、本当にいろいろなジャンルのお客様に愛されている築地では知らない人が居ないお蕎麦屋さんです。私もファンのひとり(特に先代が考案された冷やし鴨南蛮そばと、マカロニ入りの冷やしたぬき)なんですが、いつも昼間も席は満席。夜も松本さんのこだわりのメニューや日本酒を楽しみたい方で予約はいつも一杯。
松本さんには、日本酒と海苔のマリアージュについて一緒に考察する記事をたまに配信しようと思っていますので、お楽しみに!
美味しいお蕎麦が食べられる築地 長生庵のホームページはこちら!
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